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日々読んだ書籍の感想を淡々と書き残していくブログです。
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またもや外伝短編集です。個人的には気に入った作品であれば外伝も楽しめるのですが、本編のサクサクとした進行を重視する方にとっては、このシリーズは外伝がやや多いかもしれませんね。しかし作者自身が中々の速筆なので、そこは目を瞑りましょう。

内容としては掲載順に短編が三つと中編が一つです。
最初の短編三つはいつもながらのんびり和やかな雰囲気が全体的な特徴で、それ以上に内容について語っては読む楽しみもなくなると思うので、あえて詳説は省きます。

ここでレビューを書くのは中編「羊飼いと黒い騎士」。
題を見てピンとくるかもしれませんが、羊飼いノーラとその飼い犬エネクの後日談です。

以下は概略です。

ロレンスとの共謀でリュビンハイゲンの教会に一矢報いる金取引を行い、資金を得て町を出たノーラは、新たな地で服の仕立て職人になることを目指して旅をすることに。人手を必要としていると噂を聞いた町クスコフに向かってエネクと共に歩き続けてきたノーラだったが、ある晩旅籠が盗賊に襲われているところに遭遇する。エネクの活躍によって窮地を救われた旅籠の客は、クスコフへ向かう途中の司祭一行だった。ノーラは司祭と共に町へ入るが、思いのほか難航する職探しに続き、町の問題の解決のためにとんでもない役目を任されることになり…。


注目すべきは本文の全てがエネクの視点で書かれていること。犬ならではの微笑ましい感想を添えながら綴られる物語は何とも楽しく読めます。『キノの旅』をご存じの方であれば、そこに登場する犬の陸を連想するかもしれません。体の色は正反対ですが。

健気に苦境に耐えていたノーラのその後は、リュビンハイゲンの城門でロレンス達と別れたところまでしか分かっていなかったので、この話はとても興味深く読めました。…が、最後はさらに先が気になる終わり方となっており、もしかしたら次なる続編が出るのかもしれません。


オススメ度・★★★★★(5/5)




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