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日々読んだ書籍の感想を淡々と書き残していくブログです。
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川三部作 泥の河・螢川・道頓堀川 (ちくま文庫) 川三部作 泥の河・螢川・道頓堀川 (ちくま文庫)
宮本 輝

筑摩書房 1986-01
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太宰治賞の『泥の河』、芥川賞の『蛍川』を含む、川三部作です。
その中の『泥の河』が特に印象深かったです。

戦後の昭和30年代、大阪の安治川が舞台。
川沿いにある食堂の息子である信雄と、対岸に新しく来た廓舟に住んでいる喜一とその家族との交流が描かれています。

信雄は、この家族と日々を過ごしていくうち、身分や境遇の違いからくる「不公平さ」、子どもにはどうすることも出来ない壁を感じることになります。

作品の雰囲気は暗く、胸が締め付けられるような切なさがあります。
文章が簡潔であるのに、場面の情景をすっと頭に浮かべる事が容易で、とても読みやすいです。

オススメ:★★★★☆


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ノスタルジア
宮本輝の小説はいろいろ読みましたが・・
「ドナウの旅人」以前のものまで・・つまりは初期作品でしょうか。
そして、「泥の河」は最高作と思っています。
昭和の大阪・・もう少し下町の生活臭や場末の猥雑さなどの色彩も欲しかった気もしますが、よく描けていたなぁ・・。
大阪の昭和の景色・・もう探さないと見つかりませんが、この小説の中にはその頃の匂いが認められるので、その懐かしさには味わい深いものがあります・・。
Posted by nao 2010.07.23 Fri 12:17 編集
>naoさん
コメントありがとうございます。


「泥の河」
僕は世代が違い、大阪という舞台も知らないのですが、どこか懐かしさを感じる作品でした。

宮本さんの作品にはどれも儚さが漂っていて、ノスタルジーを感じずにはいられません。
どれも、といっても、あまり多くは読んでいませんけれど…。
Posted by よっぴー 2010.07.24 Sat 02:44 編集
無題
 初めまして。宮本輝の作品が好きでいくつか読みましたが上記「川三部作」はまだ読んでいませんので、ぜひ読んでみたいと思いました。
Posted by buakhaau URL 2010.07.28 Wed 16:31 編集
>buakhaauさん
コメントありがとうございます。
返信が遅くなり申し訳ありません。

参考にしてくださったようで、嬉しいです。
「宮本文学の原点三部作」と言われている作品らしいので、著者がお好きであるなら是非読んでみて下さい!
Posted by よっぴー 2010.08.02 Mon 15:46 編集
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