日々読んだ書籍の感想を淡々と書き残していくブログです。
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キノの旅―The beautiful world (電撃文庫 (0461)) 時雨沢 恵一 黒星 紅白 メディアワークス 2000-07 売り上げランキング : 8148 おすすめ平均 ![]() Amazonで詳しく見る by G-Tools |
まだ書籍のジャンルとして確立されていない頃のライトノベルにおいて、その黎明期を築いた作品です。短編連作という形で綴られているので、気軽に読むことが出来ます。
主人公の人間キノと、その相棒の喋るモトラド(二輪車)のエルメスが世界中の「国」を巡る旅をする内容です。それぞれの「国」の独特な文化・思想・価値観・風習などに触れながら、時に哲学的で深い意味を込められた話から、またある時はコメディ調の緩い話まで、様々な面を見られます。
僕が初めて出会ったライトノベルということもあって、一際の思い入れがあるのですが、個人的には作品全体に漂う哀愁ともとれる静寂に包まれた雰囲気が気に入っています。
シリーズを通して巻の最初と最後に順序を逆に掲載された「プロローグ」「エピローグ」というものがあるのですが、ユーモアにあふれた「あとがき」と並んで、密かに人気の高いコーナーとなっています。
この第一巻の内容としては以下のとおり。
第一話「人の痛みが分かる国」
とても豊かで科学力の発展していたその国では、互いの思っていることを理解出来れば、きっと人はもっと優しくなれると考えた。そして開発された薬を飲んだ全国民が、テレパシーのように互いの考えを読み取る事が出来るようになるのだが…
第二話「多数決の国」
革命によって王政を倒したその国の国民たちは、国民のための国家を造るため、全ての決定を多数決によって決めようとした。しかし国家全体の方針から著しく剥離した考えを持つものを「反逆者」として処刑しているうちに、国民の数はどんどん減っていき…
第三話「レールの上の三人の男」
キノがエルメスに乗って走っていると、どこまでもレールが続く線路にぶつかった。それに沿って進んでみると、一人、また一人と、合計三人の男に出会った。彼らはレールの上で、それぞれの「仕事」をしているのだが…
第四話「コロシアム」
豊かで美しかったその国は、七年前に即位した王様によって大きく変わってしまった。入国したキノはその場で「殺し合い」への参加を強制され、さもなければ奴隷にされてしまうと知らされた。やむなく参加した「殺し合い」を、相手を殺さずに勝ち進んだキノは、楽しみにしていたはずのその国の変貌に失望し、決勝戦である企図を練る。
第五話「大人の国」
キノがまだ「キノ」になる前、それは彼女がまだ幼い少女で、とある国で子供としての「最後の一週間」を過ごしている時に、「最初のキノ」がその国へ訪れたことから始まった。キノが生まれたその国で何が起きたのか、キノが何故「キノ」になったのか、その裏が所々に謎を残しつつ明かされるお話。
第六話「平和な国」
長い間互いを憎み続け、戦争を続けてきた二つの国が、最終的に導き出した「次世代の戦争」。それは、かつての戦争で夫と四人の息子を全て失った老婦人が語る「平和のための犠牲」を伴うものだった。
オススメ度:★★★★★(5/5)
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主人公の人間キノと、その相棒の喋るモトラド(二輪車)のエルメスが世界中の「国」を巡る旅をする内容です。それぞれの「国」の独特な文化・思想・価値観・風習などに触れながら、時に哲学的で深い意味を込められた話から、またある時はコメディ調の緩い話まで、様々な面を見られます。
僕が初めて出会ったライトノベルということもあって、一際の思い入れがあるのですが、個人的には作品全体に漂う哀愁ともとれる静寂に包まれた雰囲気が気に入っています。
シリーズを通して巻の最初と最後に順序を逆に掲載された「プロローグ」「エピローグ」というものがあるのですが、ユーモアにあふれた「あとがき」と並んで、密かに人気の高いコーナーとなっています。
この第一巻の内容としては以下のとおり。
第一話「人の痛みが分かる国」
とても豊かで科学力の発展していたその国では、互いの思っていることを理解出来れば、きっと人はもっと優しくなれると考えた。そして開発された薬を飲んだ全国民が、テレパシーのように互いの考えを読み取る事が出来るようになるのだが…
第二話「多数決の国」
革命によって王政を倒したその国の国民たちは、国民のための国家を造るため、全ての決定を多数決によって決めようとした。しかし国家全体の方針から著しく剥離した考えを持つものを「反逆者」として処刑しているうちに、国民の数はどんどん減っていき…
第三話「レールの上の三人の男」
キノがエルメスに乗って走っていると、どこまでもレールが続く線路にぶつかった。それに沿って進んでみると、一人、また一人と、合計三人の男に出会った。彼らはレールの上で、それぞれの「仕事」をしているのだが…
第四話「コロシアム」
豊かで美しかったその国は、七年前に即位した王様によって大きく変わってしまった。入国したキノはその場で「殺し合い」への参加を強制され、さもなければ奴隷にされてしまうと知らされた。やむなく参加した「殺し合い」を、相手を殺さずに勝ち進んだキノは、楽しみにしていたはずのその国の変貌に失望し、決勝戦である企図を練る。
第五話「大人の国」
キノがまだ「キノ」になる前、それは彼女がまだ幼い少女で、とある国で子供としての「最後の一週間」を過ごしている時に、「最初のキノ」がその国へ訪れたことから始まった。キノが生まれたその国で何が起きたのか、キノが何故「キノ」になったのか、その裏が所々に謎を残しつつ明かされるお話。
第六話「平和な国」
長い間互いを憎み続け、戦争を続けてきた二つの国が、最終的に導き出した「次世代の戦争」。それは、かつての戦争で夫と四人の息子を全て失った老婦人が語る「平和のための犠牲」を伴うものだった。
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