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日々読んだ書籍の感想を淡々と書き残していくブログです。
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僕らの国 僕らの国
佐神 良

光文社 2005-12-14
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「日本が未来をあきらめた時代の、それでも生きていく僕たちの物語。」

という、帯に書かれた文句に興味を引かれ、半年以上前に半ば衝動買いで手にした書籍でした。

しかしそれ以来ずっと本棚で埃を被っていたところを、最近になって何気なく読んでみたので、早速レビューを書きます。

舞台は、東京などの首都圏を襲った<<南関東大震災>>によって、大きな傷を残した日本。

追い打ちをかけるように<<半島国家>>の侵攻を受け、何とかこれを撃退しつつも、経済的に大きく崩壊してしまいます。

その中で日本政府がとった<<切り捨て政策>>によって、治安が著しく乱れ、政府による統治が放棄された<<自由地帯>>というエリアが生じます。

この自由地帯で繰り広げられる、独自の秩序を持った子供たちを中心とするグループ(国)の姿を描いています。

壮大な世界観を上手く描きながら、細かな設定も無難に仕込まれ、あっと言わせる展開も随所に見られます。

ラストはやや人を選ぶかもしれませんが、妥協点的な終わり方となりました。ただ、物語の壮大な設定を鑑みれば、下手にまとめすぎて安っぽい終わり方にするよりは良かったのかもしれません。

個人的には、読みやすい文章(あえて悪く言えば簡潔な言葉遣いを主としている)に助けられ、すぐに読み終える事が出来るので、気分的には膨らんだ風船を突然割られたような、ボリュームの物足りなさを感じました。

もっとよく練り込み、発展させればより良い作品になったのではないかと思います。

オススメ度:★★★☆☆(3/5)


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