日々読んだ書籍の感想を淡々と書き残していくブログです。
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キノの旅〈12〉the Beautiful World (電撃文庫) 時雨沢 恵一 黒星 紅白 アスキーメディアワークス 2008-10-10 売り上げランキング : 13589 おすすめ平均 ![]() Amazonで詳しく見る by G-Tools |
カバー裏「寄付の国」
第六話を読む前に読むと良いかも知れません。
口絵「山賊達の話」、「パクリの国」、「願い」
プロローグ「幸せの中で・b」
第一話「正義の国」
温暖な地域にある国では、火山噴火によって生じた気候変動が起こり、伝統的な薄着の格好では対応出来ないほどの大寒波が襲っていた。厚着したキノを恨めしそうに見つめる国民たちは、自分たちの伝統という「正義」を守るために、決して他の服を着ようとはせず…
第二話「悪魔が来た国」
知らない風習を初めて見た人々の反応。コミカルな描写ですが、実際に中世から近代にかけての現実世界でもありえたお話です。
第三話「求める国」
自称「平和主義者」の人たちの話。かなり直接的な風刺が効いていますが、この中で語られる理屈を反証出来る人はいないでしょう。
第四話「日時計の国」
農業などの国家を成り立たせるために最低限の産業以外を極力まで絞り、国力のほとんどを巨大な「日時計」の建設に捧げている国の話。国民が長年の辛苦に耐え、造り続けてきた「日時計」の正体は…。寓話的なラストでしたが、国民たちなりの考えの下で続いてきた苦労が、このような形で無に帰するのは無情でした。
第五話「努力をする国」
極寒の地にあるその国が、温暖化を促進して暮らしを楽にするために、近くを漂う氷河を爆破して溶かす事業を行っている話。それが彼らの望む成果を生み出すかどうかはさておき、その国に掲げられた旗のメッセージは大切かもしれません。
第六話「続・寄付の国」
前述したように、この話に関連して表紙カバーの裏に書かれた「寄付の国」を読むことをお勧めします。
かつてその国を訪れた師匠が伝授した方法によって、たんまりと寄付金の大部分をせしめていた団体から、後に訪れたキノも恩恵を授かります。そして去り際のキノは師匠の言いつけ通り、ある事をしてから出国するのですが…。
第七話「手紙の話」
人々に手紙を届ける仕事に誇りを持って取り組む人々の話。ラストは少し拍子抜けというか…個人的にはあまり好きな形ではありません。たまには全体の流れを通してもいいのではないかと。
第八話「賭の話」
第九話「徳を積む国」
良いことをするとポイントとして「徳」を貯められる制度を持つ国の話。キノと会話を共にした男性はかつてその国で様々な偉業を成し遂げた人物であり、人を一人殺しても許されるほどの「徳」が貯まっているというが…。
第十話「雲の前で」
ある人間が、奴隷として行商団に引き取られた話。その人間は無力であったが、自らの国の教えに従い、誇り高く生きようとする。後に続くであろう終わり方から、「キノとエルメス」「師匠と若い男」「シズと陸とティー」という3つのグループに、また1つ旅の「仲間」が加わるようです。
エピローグ「幸せの中で・a」
今回も時雨沢さんのあとがきへのこだわりが爆発。カバー裏を使ったアイデアも面白かったです。
オススメ度:★★★★☆(4/5)
応援お願いします↓

第六話を読む前に読むと良いかも知れません。
口絵「山賊達の話」、「パクリの国」、「願い」
プロローグ「幸せの中で・b」
第一話「正義の国」
温暖な地域にある国では、火山噴火によって生じた気候変動が起こり、伝統的な薄着の格好では対応出来ないほどの大寒波が襲っていた。厚着したキノを恨めしそうに見つめる国民たちは、自分たちの伝統という「正義」を守るために、決して他の服を着ようとはせず…
第二話「悪魔が来た国」
知らない風習を初めて見た人々の反応。コミカルな描写ですが、実際に中世から近代にかけての現実世界でもありえたお話です。
第三話「求める国」
自称「平和主義者」の人たちの話。かなり直接的な風刺が効いていますが、この中で語られる理屈を反証出来る人はいないでしょう。
第四話「日時計の国」
農業などの国家を成り立たせるために最低限の産業以外を極力まで絞り、国力のほとんどを巨大な「日時計」の建設に捧げている国の話。国民が長年の辛苦に耐え、造り続けてきた「日時計」の正体は…。寓話的なラストでしたが、国民たちなりの考えの下で続いてきた苦労が、このような形で無に帰するのは無情でした。
第五話「努力をする国」
極寒の地にあるその国が、温暖化を促進して暮らしを楽にするために、近くを漂う氷河を爆破して溶かす事業を行っている話。それが彼らの望む成果を生み出すかどうかはさておき、その国に掲げられた旗のメッセージは大切かもしれません。
第六話「続・寄付の国」
前述したように、この話に関連して表紙カバーの裏に書かれた「寄付の国」を読むことをお勧めします。
かつてその国を訪れた師匠が伝授した方法によって、たんまりと寄付金の大部分をせしめていた団体から、後に訪れたキノも恩恵を授かります。そして去り際のキノは師匠の言いつけ通り、ある事をしてから出国するのですが…。
第七話「手紙の話」
人々に手紙を届ける仕事に誇りを持って取り組む人々の話。ラストは少し拍子抜けというか…個人的にはあまり好きな形ではありません。たまには全体の流れを通してもいいのではないかと。
第八話「賭の話」
第九話「徳を積む国」
良いことをするとポイントとして「徳」を貯められる制度を持つ国の話。キノと会話を共にした男性はかつてその国で様々な偉業を成し遂げた人物であり、人を一人殺しても許されるほどの「徳」が貯まっているというが…。
第十話「雲の前で」
ある人間が、奴隷として行商団に引き取られた話。その人間は無力であったが、自らの国の教えに従い、誇り高く生きようとする。後に続くであろう終わり方から、「キノとエルメス」「師匠と若い男」「シズと陸とティー」という3つのグループに、また1つ旅の「仲間」が加わるようです。
エピローグ「幸せの中で・a」
今回も時雨沢さんのあとがきへのこだわりが爆発。カバー裏を使ったアイデアも面白かったです。
オススメ度:★★★★☆(4/5)
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